涙に逢うまでさようなら

翌日、枕元の携帯がメールを受信した音に起こされた。

どうせなにかのお知らせメールだろう、やはりマナーモードは解除すべきでないなと思いながら確認すると、メールの差出人は相原大翔だった。

ふと、連絡先を交換したときのことを思い出した。

わたしのメールアドレスに入っている「Fjishirong」の文字に対し、大翔が「なにが長いの?」と言ったのだ。

それに対し「舌」と返し、「鼻につくの」と言って鼻に舌をつける特技を見せつけると、彼は苦笑した。

また彼は、わたしのメールアドレスのフジシロングについて、「ロングの綴りはアールじゃなくてエルだし」とも言っていた。


幼稚園の頃、友人が鼻に舌がつかないことを不思議に思っていたことを思い出し、久し振りに舌で鼻に触れながら大翔からのメールを開いた。

舌を引っ込め、メールの本文に目を通す。

「来てって言ったら怒る?」という一言が綴られていた。