涙に逢うまでさようなら

久し振りに遊んだゲームに五つ全てのライフを持っていかれたところでホーム画面に戻り、画面を切って携帯をトートバッグに入れた。

携帯と引き換えに取り出した清涼菓子の容器を振り、出てきた三粒を口に放る。

ベッドの上の大翔は、先ほどまでとは違い、深い呼吸を繰り返していた。


「寝てんの?」

帰るタイミングが掴めなくなるやつじゃねえかよと心の中で呟くと、大翔はゆっくりと仰向けになった。

額に腕を載せる。

「あの、わたしは一体いつまでいればいいの?」

「ああ……」

腕をおろし、「ごめん」と呟きながら上体を起こす彼に「別に起きなくてもいいんだけど」と返す。

「痛みは? 落ち着いた?」

「ああ、うん……」

大翔は腹部をさすり、「どうしたもんだろうね」と笑った。

「無理しすぎてたんじゃないの?」と返すと、彼は苦笑した。