涙に逢うまでさようなら

新たなページを半分ほど文字で埋めたところで、変に彼の気を散らすようなことはしない方がいいだろうかとも思いつつ「飲み物を買ってくる」と残して席を立った。

出入口の近くに自動販売機がある。


自動販売機のそばに座り、購入した水を飲み込むと、先ほどの清涼菓子のせいか強烈な冷たさが喉を通った。

ペットボトルの蓋を閉めながら息を吐いた。

ぼんやりと遠くの地面を眺めながら、館内に戻ることを憂鬱に感じていると、視線の先に鳩を見つけた。

歩幅は狭く歩くのも遅いが、その足は確かに地を蹴っている。

自分もあのようになれるだろうかと思った。

勉強の進みは遅くても、確かに全てが身についており、やがて高認に合格する。

そして二十歳になる頃には専門学校を卒業し、同時に自営業を始め、成功させる。

つい笑いがこみ上げた。

そんなことはあるわけがないとわかっている。

そもそも、わたしに勉強は向いていないのだ。