涙に逢うまでさようなら

翌日、目を覚ましたのは十時半過ぎだった。

携帯の画面を切り、再び眠ろうと思ったが、昨日のことを思い出した。

明日、昼頃に会おうと約束して別れたのだった。

筆記用具とノートを持ってくるようにと言われたのも思い出した。


昨日大翔に借りたノートはもらうことになった。

手ぶらで行ったため今は相原家にあるが、今日持って行くノートと一緒に持ち帰ってくれとのことだ。


ため息をつき、着替えを始める。

昨夜のうちに持ってきておいたカーキ色のノースリーブパーカーを部屋着に羽織り、下はジーンズに履き替える。

ループにベルトを通しながら、今年の試験日を思い出した。

大翔曰く、八月だか九月と十一月だったはずだとのことだ。

ベルトを締める前に枕元の携帯を手に取った。

わかってはいたが月を確認した。

残りの方が少ない七月だった。

ベッドに携帯を放る。


大翔の考えによっては、勉強時間はあと一か月前後しか残っていない。

今年二度目の試験を受けるにしても四か月弱だ。

一日の勉強時間が今のままでは合格は不可能だと思った。

かと言って、一日の勉強時間を増やしたくもない。

また、少しずつ勉強を進めて合格がほぼ確実になった頃に受験するというのも、目標がなければ勉強が捗らない。

ベルトを締めながら考えるうち、これから相原家へ向かうのが憂鬱になった。