「色かあ……。夏の色」
青か赤くらいしか思いつかないなと思っていると、「ビビットで思いつきました」と柴さんが声を出した。
「布の方は、ビビットな黄色なんかもかわいくないですかね? ビーズだと透明な黄色になりますが、布の部分を百さんの言ったターコイズブルーにするなら合うと思うんです」
「ああ、それいいですね。では、どうせなので色違いで全部出してみます? ターコイズブルーも、ビビットなピンクも、ビビットな黄色も。
考える前に、一度作ってみませんか? 合わせるビーズの色はそれから考えてもいい気がしてきました」
「では早速、製作部へ伝えに行ってきます」
勢いよく立ち上がる宮さんに、「お願いします」と返す。
少しの沈黙のあと、「あとこんなのも出ました」と島さんがイラストを差し出す。
「傘です」
倉さんと百さんが声を揃えた。
「傘かあ、梅雨ですね」
「あとこれ」と島さんから渡された紙には、卵型の飾りがついた耳飾りが描かれていた。
「ネイルチップを使うんですか」
わたしが言うと、「倉さんや宮さんと少しネイルの話になって、それで思いつきました」と柴さんが説明した。
「すごいですね」
「でもまだ、どんなデザインのネイルチップを飾りにするかは思いついてなくて……」
目を逸らす柴さんに、「全然大丈夫ですよ」と返す。
「今日はまだこの三つしか出てません」
島さんに「十分ですよ」と返し、
「ネイルチップなら、夏に限らずどんな季節のものでも作れそうですね」と独り言を言った直後、宮さんが戻ってきた。
「おつかれさまです」
わたしのあと、五人も「おつかれさまです」と続いた。
「すぐに作り始めるとのことでした」
ピアスとイヤリングを作ってくれるそうです、と続けて宮さんが席に座ると、
「開発部に比べると、『アクセ・小物製作部』は人数多いですからね」と倉さんが笑顔で言った。
「そうですね」
「アクセ系の製作には今回、爽やかな新人さんも入ってきましたし」
雑貨屋HERO、どんどん大きくなる予感がしますと百さんは続けた。
青か赤くらいしか思いつかないなと思っていると、「ビビットで思いつきました」と柴さんが声を出した。
「布の方は、ビビットな黄色なんかもかわいくないですかね? ビーズだと透明な黄色になりますが、布の部分を百さんの言ったターコイズブルーにするなら合うと思うんです」
「ああ、それいいですね。では、どうせなので色違いで全部出してみます? ターコイズブルーも、ビビットなピンクも、ビビットな黄色も。
考える前に、一度作ってみませんか? 合わせるビーズの色はそれから考えてもいい気がしてきました」
「では早速、製作部へ伝えに行ってきます」
勢いよく立ち上がる宮さんに、「お願いします」と返す。
少しの沈黙のあと、「あとこんなのも出ました」と島さんがイラストを差し出す。
「傘です」
倉さんと百さんが声を揃えた。
「傘かあ、梅雨ですね」
「あとこれ」と島さんから渡された紙には、卵型の飾りがついた耳飾りが描かれていた。
「ネイルチップを使うんですか」
わたしが言うと、「倉さんや宮さんと少しネイルの話になって、それで思いつきました」と柴さんが説明した。
「すごいですね」
「でもまだ、どんなデザインのネイルチップを飾りにするかは思いついてなくて……」
目を逸らす柴さんに、「全然大丈夫ですよ」と返す。
「今日はまだこの三つしか出てません」
島さんに「十分ですよ」と返し、
「ネイルチップなら、夏に限らずどんな季節のものでも作れそうですね」と独り言を言った直後、宮さんが戻ってきた。
「おつかれさまです」
わたしのあと、五人も「おつかれさまです」と続いた。
「すぐに作り始めるとのことでした」
ピアスとイヤリングを作ってくれるそうです、と続けて宮さんが席に座ると、
「開発部に比べると、『アクセ・小物製作部』は人数多いですからね」と倉さんが笑顔で言った。
「そうですね」
「アクセ系の製作には今回、爽やかな新人さんも入ってきましたし」
雑貨屋HERO、どんどん大きくなる予感がしますと百さんは続けた。



