涙に逢うまでさようなら

雑貨屋HEROは、翌週から営業を開始した。

営業時間は、今のうちは十一時から十七時までだ。


なっちの宣伝のおかげで、初日から想像以上の人が入った。

夏休みにあたる時期ということもあってか、高校生くらいと思しき人も多かった。


インターネット関係の仕事は、宣伝や拡散がかかっている方はなっちが、

安定した運営が求められるホームページはわたしが担当している。


レジ横の作業場では、わたしがブレスレットを作っている。

専門学校在学中に描いたイラストと、先週店の前で撮影したなっちとわたしを含む十六人での記念写真を背景に接客をするなっちに感謝しながら、ひたすら手を動かす。

写真の店前には、今は十四もの花が並んでいる。


「ご自宅用でよろしいですか?」

「あ、はい」

「二点で、お会計千二百円になります。……千二百円、ちょうどいただきましたので、商品とレシートのお返しになります。

開店セールの方、あと一週間やっていますので、ぜひお知り合いなんかに広めてください」

ありがとうございました、と言うなっちに続き、笑顔を上げて「ありがとうございました」と声を出す。