涙に逢うまでさようなら

「ううん……。みいぽんの案いいねえ」

確かにみいぽんさん、洒落たものを思いつきそうだもんなと思いながら四人で囲むようにしている木の板を眺めていると、「はい」とちいたんさんが手を上げた。

「あのさ……ああ、いろいろ呼び方あるんだっけ? 今回はパンジーでいこう。

パンジーって彫るの大変じゃない? それに、わかりづらい気がするのね。いやもちろん色は塗るんだろうけど、それでも。

だからさ、冬は雪だるまを彫ってみてもかわいくない? クリスマス付近一週間くらいはトナカイとか」

「ああ、それかわいい。なんか一種類増えたけど」

「じゃあなっち、お正月時期用のものに門松はいかが?」

わたしが乗ると、なっちは「君たちいい加減にしないか」と笑いながら言った。

「クリスマス付近用に一種類増やすのはまあいいと思う、かわいいし。ただ、みさっち。正月用まで作るのは――」

少しの溜めのあと、「却下」と声を張るなっちに、「そうだよね」と苦笑する。

「ただ本当、みいぽんの案はいいと思う」

「彫るのは花ではなく、その季節をイメージさせるもの、アイテムでもかわいいと思います。

春ならお団子、梅雨なら雨具、夏なら水ヨーヨー、秋なら四角で月の満ち欠け、冬ならこたつやチョコレートなど」

いろいろありますね、とみいぽんさんは笑顔を見せた。