雑貨屋の名前は、「雑貨屋HERO」になりそうだ。

大翔のミサンガが由来である。


雑貨屋HEROを支えてくれる人はたくさんいた。

なっちが、たくさんいる友人の中から手先の器用な人物、十四人に声を掛けてくれたのだ。

レジになる場所で作業をしていると、店の出入り口となる場所から、「セブンきたぞう」と女性の声が聞こえてきた。

「ななえちゃーん」となっちを呼ぶ声が続く。

わたしの手元を眺めていたなっちは、「来たみたい」と嬉しそうに言うと、声のした方へ走っていった。

わたしも彼女を追う。

店の前には、何台かの車を背景に六人の女性が立っていた。

「この人がセブンの友達?」と真ん中に立っている女性が言う。

背が高くすらりとした、日本人離れした顔立ちの人だ。

「はじめまして、藤城美紗と申します」

頭を下げると、「この人はシズコ。静かな子って書くの」となっちが紹介した。

「全然静かじゃないから気をつけて」と付け加えたなっちを静子さんが睨む。

「じゃあ、静子中入って。で、この人はアキッチョ。平仮名ね」

静子さんの隣にいた、容姿からなんとなく自分に似たものを感じる女性が紹介され、中へ入れられた。

「で、この人がリリイ。この人も平仮名」