涙に逢うまでさようなら

進級条件を満たし、休みを求める身体を満足させてやることのできる三月がようやく訪れた。

三月そのまま一か月という少し長めの春休みを一週間ほど過ごした頃、メールの受信を知らせる枕元の携帯に起こされた。

メールの受信ボックスの一番上に相原大翔の文字があり、一気に目が覚めた。

進級の課題と闘いながら、大学の合否発表がそろそろであると考えていたのだった。

動きを速める心臓を落ち着けようと深呼吸をし、恐怖が去った一瞬の間に本文を開く。

そこに並ぶ文字に、泣きそうにもなった。

「着地失敗」のあとに、涙を流しながら爆笑する絵文字が続けられている。

それから一行空いたところには、「助けて」の文字と号泣する絵文字が並べられていた。

あれほど勉強を頑張った、決して頭が悪いわけでもない彼がなぜ今回もと思いながら、

「上手く処置できるかはわからないが、すぐに向かう」と返信し、

カーペットに放ってある紫色のパーカーを羽織って部屋を出た。