涙に逢うまでさようなら

その後勉強を再開したが、何度か公園を訪れた。

そのときの一音ずつ言って言葉を作るのはそれなりに盛り上がった。

なにかの名前や題名を作る、とルールを決めたせいかもしれない。


高認の受験は、互いが十七になる年の一回目にした。

受験料はどうするかと言う大翔に、親の財布から頂戴すればいいだろうと言うと、

人様からものを勝手に頂戴するなんて犯罪じゃないかと返ってきた。

ならば拝借ということにしておけばいいじゃないかと返すと、今度は返すのはいつになるだろうかと返ってきた。

ならば二人分頂戴してこようかとも言ったが、大翔は住民票を取るのに言葉を交わしたことを機に、和解とまではいかないが家族とそれらしい関係を取り戻した。

高認の受験料も出してもらえることとなった。

わたしの方は、住民票の件で会話はしたがそれから家族との関係が変わることはなかった。

なぜ住民票が必要なのかと問われたとき、高認を受けるためだと答えなかったせいもあるのかもしれない。

どうでもいいだろう、とにかく必要なのだと答えた。