涙に逢うまでさようなら

確認した携帯のロック画面は、十時五十四分を表示した。

まだ早朝じゃねえかと心の中で呟き、顔を右へ向ける。

テーブルの上では、昨日購入したP言語と簿記の本が仲よく並んでいる。

ついに本当にやらなくてはならないことを見つけてしまったなと考えていると、いつも八時や九時に起きているという大翔はなにをしているのだろうと思った。

早くも勉強を始めていたりするのだろうかと考える自分のそばに、会わないとなると気になるものなのだなと冷静に考える自分がいる。

そしてその冷静な自分が、こんなことを考えている暇があるのならばこちらもやらねばならないことをやったらどうだと言う。

確かにその通りだと納得してしまい、わたしは布団を剥ぎ、ベッドを降りて簿記の本を開いた。

トートバッグから使っていないノートを一冊取り出し、一ページ目の真ん中に「簿記」と書き、二ページ目を開く。

本の内容が始まる一番初めのページでシャーペンを握ったが、そこには昨日見たような言葉が並んでいた。

少しページを進めると、いくつか漢字が並んだ下に言葉での式が書いてあった。

試験でどういった問題が出されるのかはわからないが、言葉の意味など勉強を進めていくうちにわかるだろうし、こういったものだけ覚えておけばいいだろうと思った。

四角で囲われたその式とその名前をノートへ書き写す。