「ラッキー! 授業早く終わったから食堂ガラ空き!」 「そうだね。」 「昼何食べる?」 「私は…お弁当あるから。」 「そっかぁーじゃー私ラーメン食べちゃおーっと」 「すてき。待ってるね。」 足早に知世が駆けていく。 知世はラーメンが好きだ。 私はいつもお弁当。 母親の手作りの味もだんだんと飽きてくる。 「ラーメン食べたいって顔してる。」 「え…?」 いきなり話しかけてきたその見知らぬ男は 意地悪そうな顔をしながら 私のことを覗き込んできた。