冷酷な王さまは愛し方を知らない



現行犯でと言っても、どうやって…。
中庭で決行すると言っていた。


キースさんに聞いて、いつ中庭で時間を過ごすか確認…。
でも、どうしてか聞かれたら…?


やっぱり、キースさんに話して協力してもらった方がいいのかな。
でも、信じてもらえなかったら貴族の方を侮辱したと罪に問われたりして。



「どうしたら……」



そんな事を考えながら、結局答えが出ないまま時間だけが過ぎて行った。
時間だけが着々と過ぎていく。
3か月の候補者選びも、残り1週間となっていた。


きっとそろそろ行動に移すに違いなかった。
あと1週間。
でも、アルさまは王さまの業務で忙しい。

候補者選びの時間はきっと限られるだろう。


どうしよう。
今からでもやっぱり話すべきだろうか。



「今日は、王さまと何をして過ごされる予定ですか?」



セシリアが世間話のように訪ねてくる。
今日もこの後時間が設けられることになっている。