「もちろん共に過ごす時間、私もしくは他の者が側につきますので」

「監視という事ですか?」



シイナ様がキースさんの言葉にそう尋ねた。



「王さまの護衛のため、もう一つは誰がふさわしいか第三の目で見るためです」

「王さまだけではなく、他の方からの評価も得なくてはいけないという事ですね」



ミリアさんの目は輝いていた。
闘志に燃えている、そんな感じ。




「そして、王さまとの時間以外の時間で、皆さまには王妃として必要な教養やマナーを身につけていただきます。それ以外の時間は自由時間となりますのでお好きにお過ごしください」

「あ、あの…、辞退することは…」

「最初に申しあげました。拒否権はないと」



ピシャリと私の問は切り捨てられてしまった。
どうして。
私の他にはこんなにも、王妃さまになりたくて仕方のない人がいるというのに。
私一人いなくても…。