考えなくてはいけないのは、王も王妃もいなくなったこの国の事。
でも、それはきっと問題ではないわ。
この国にはとても優秀な人たちがいるのだから。
キースさんはアルさまの側近として城をまとめ上げていた人。
クリスさんはアルさまの右腕として一緒に戦ってきた人。
騎士たちも、従者たちも国のためアルさまのために一生懸命な人たちばかり。
きっと、アルさまは戻って来られる。
皆そう信じている。
だから、だから大丈夫。
皆たちだけでも、やっていける。
私はひっそりと身辺整理をして、いつでも出られるように用意しておく。
そして、もう二度と目にすることは叶わないかもしれない皆の顔を目に焼き付けていく。
アルさまの部屋にお邪魔して、私が差し上げた赤い花、reddropsに水を与え目に焼き付ける。
楽しかった日々。愛しい毎日を想って。
嘆きはしない。
護りたいものがあるのだから。


