冷酷な王さまは愛し方を知らない



戦のない世界になってほしい。
漠然とそんな風に思っていた。
しかし、それは誰かの生きていくための場所を奪う事にもなるのだと、同時に感じた。

でも、戦はない方がいい。
それは絶対なのだ。
国民が不安に怯えることなく、穏やかに暮らせる未来が来ればいい。


そうすることで、城下が発展していき、働き口も増えて困る人が減ってくれればいい。
そして、孤児になる原因には戦というものも大きくかかわっているはずだ。
孤児を少しでも減らし、涙を流す人が減ると、ずっといい。

そんな未来を、もしかしたら私は作れるかもしれない。
庶民だった昔はそんな事思いもしなかった。

でも、今はその時より少し近い場所にいる。
その力を、私はなんとか人のために使いたいのだ。