「リズは…」

「まだ眠ってる。苦しそう」

「そうか。まだ毒が抜けきっていないんだろう」


視線をベッドに向けると、まだ苦しげな呼吸、苦しげな表情で眠るリズ。
胸が痛む。
心臓を強く握りしめられたような。


「目覚ましたら知らせてくれ」

「…ん」


後ろ髪を引かれる思いで、アルはその部屋を後にした。