香奈に元気になってほしい。



本当の笑顔を見せてほしい。



今日のために慎一は寝る間を惜しんでデートプランを立てた。

忘れないようにメモした紙を再度見直した。

「何、それ?」

「うわっ!」

耳元で聞こえた香奈の声に慎一は飛び上がった。

「おはようございます」

慌てて紙をポケットの中に突っ込んだ。