未来を見るなら、君と一緒に

「え！？潤と賢晴さんは絶対いつか結婚するもんだと思ってたよ」



そんなこと願ってもいないのに。
そんなセリフしかでてこなかった。



「はは……あたしも思ってたかも」



フッと笑う潤はすごく苦しそうな表情を浮かべていた。



「辛そうなのって賢晴さんのこと？」


「まぁ、それもあるかな……」



ふぅっと息を吐く。



「まだ好きなんだね」


「好き……？」



俺の言葉に首を傾げる。



「好き、じゃないの？」


「うん、好きじゃない」



キッパリと答える潤。



「じゃあ、俺が潤を守るのは問題ないね」


「え……？」



ゆっくりと俺の顔を見上げる。


「潤がまだ賢晴さんを好きだったり、2人が続いてるなら俺が守るなんて余計なお世話だと思ったんだけどさ」


「陽くん……」



また、さっきのようにお互い見つめ合う形になる。



「俺が潤のこと守るから、潤はなんの心配もしなくていいから」



どうしても守ってあげたかった。
この手で好きな子を守りたかった。