未来を見るなら、君と一緒に

「光……今日も、だめか」



光の事件が起こってからもう半年。
春が来て俺と光は大学3年生になった。

ただ、あれから光はほとんど
口を開いていない。
遠い目をしてベッドからずっと外を見てる。
当然ながら笑顔もない。

あのことがあってから光は大学を休学した。
俺はそれでも通っていたんだけど、俺だけが普通の生活の中にいるのは違う気がして、3年になってから休学をしている。


あのあと、真凛とは話をした。



『陽ちゃんと一緒にいるとこを何度も見て、どうしてあたじゃないのってカーッとなっちゃって……』



と謝ってきた。

別に責めるつもりもなかった。
こうなったのは全て、俺が中途半端だったせいだから。

……だから。



『中途半端に真凛と付き合って、傷つけてごめん』



言葉を選びながら謝った。



『陽ちゃんは好きな子いないの?』


『いまは、光のことを見てるのでわ精一杯。恋愛なんて二の次だよ』



好きな人がいないなんて嘘だ。
でも、もう潤先輩とどうこうなるつもりはない。