未来を見るなら、君と一緒に

「今日いたやつら、全員真凛のこと好きなやつばかりだったから、確信したんだ。これ、光ちゃんと陽のこと勘違いしてるって」


「……っ」



考えもしなかった。
真凛と安易に付き合ったことに対する代償なんて。



「俺のせいかよ……」



いつも明るい光から笑顔を奪ったのは俺だった。
俺が考えなしに、潤先輩を忘れるためだけに真凛と付き合ったから。



「真凛に会う……」


「会ってどーすんだよ」


「光は俺の妹だって、分かってもらわないと」



こんなのねぇよ。
光は何も悪くない。
悪いのは浅はかに真凛の気持ちに応えようとした俺だ。



「真凛に何言っても信じねぇよ。あいつは異常だ」


「……っ」



でも、異常でもなんでもきちんと俺が話をつけるべきだ。
俺がしでかしたことだから。
俺が責任を持って話をつけるべきだと思うから。



「ごめんな、光……」



未だ眠る光の頭に触れる。



「悪いのはお前じゃないだろ。真凛だろ」


「俺が真凛に中途半端な気持ちで接しなければこんなことは起きなかったんだよ」



寝ている光の顔をみて、すげぇ悔しい気持ちになった。
俺が守ってやらなきゃならねぇのに。

これから、光のことを絶対に守ると心に固く決めた夜だった。