未来を見るなら、君と一緒に

「お前……それ聞いてたのかよ」



思い当たる節があるらしい、賢晴さんさ初めてびっくりしたのうな顔になる。



「たまたまですけどね。俺なら潤先輩の意思を尊重するのにって思ったことがきっかけです」


「はは、意思を尊重……ねぇ」



馬鹿にしたように笑う。



「いけないですか?」


「いや、別に。ただ潤はそんなおままごとみたいな恋愛望んでないから」



それだけ言うと賢晴さんは、そばにあった作業道具を持って教室のドアを開けた。



「あの……」


「あとひとりでやっといて」



俺の方を振り向くこともなく、教室を出て歩いていった。



「これ……1人でかよ」



俺たち2人がやっていたのは看板作り。
下絵は書いてあって、絵の具をそこに塗っていた。
出来上がったのはまだ半分くらい。

横暴な先輩にため息が出ながらもやるしかないと腕まくりをする。



「諦めるとでも言っとくべきだったか……?」



ただ、自分の気持ちに嘘なんかつきたくない。
諦めるだなんて、嘘でも言いたくなかった。