帰ってきたのはあの日から二日たった日だった。帰ってきた誠さんを玄関まで迎えに行くと奏さんもいて、私に気をつけてください。と言い残し帰って行った。不思議に思いながらも誠さんを見ると彼は私を見るなりふわりと笑い、私を抱き上げリビングのソファーまで行き私を膝に乗せて座る。





「いい子にしてた?」



「う、うん。」



「寂しかった?」



「うん?」



「そっか、俺は寂しかった……ねぇ、キスしてい?」




誠さんの質問にえ?となったが……この際気にしない。だって、キスしていい?って聞かれたと思ったら返事を聞く前に口が塞がれたんだもん。




誠さんの肩を押しのけようとしたが誠さんは動かなくて……息苦しくなる私は少し涙目。逃げようとする私に誠さんは後頭部に手を回して逃げれないようにする。





抵抗は無駄だが辞めないで暴れてると何かが目の端に映り誠さんが私から離れて、うっ、と言って私を抱えたままソファーに倒れ込む。




誠さんをやっつけた正体を見ると、ぺろぺろと前足を舐め顔をカキカキするモモの姿が映った。




「モモ?」




私が名前を呼ぶとニヤリと口頭を上げてその場から何事も無かったかのように立ち去る。




「うっ、いたた……」


「あ、誠さん大丈夫?」


「ん。大丈夫。モモがいて助かった……」




そう言って私とともに体を起こして私を少し抱えて隣に座らせる。誠さんは頭をかいて私をみて軽く笑う




「ごめん。どうかしてた。嫌だったよね」



「……嫌じゃない……」




そう言うとばーかって言ってふろ場に向かっていった。






さっきのはなんだったんだろう。と思いながらも珈琲の準備をした。