帰り道、奏さんが運転する中、私は後部座席に座り何故か誠さんに頭を撫で続けられ、私がなぜ作戦に関わったのかをきいている。そろそろ髪の毛がクシャクシャになりそうだからやめて欲しいと思いながらも。




事の発端は、誠さんの職業が関係してるとか。それで何故か、一緒にいた達也さんの妹さんが誠さんの彼女だと勘違いされ。妹さんを助けるために女装した達也さんが、情報を聞き出すため私をさらった二人の行きつけのBARで働こうとしたが……驚くことに達也さんが経営していたBARだった。




そして、このままだと本格的に妹さんが危なくなり誠さんが私を自分の彼女だと見せびらかし、私を囮にして2人を退治するつもりだったらしい。




そして、私にした質問は……私が好きだと言わなければ作戦は中止だったみたい。意味がわからない?私もわからない。




「ってことは、あの会話もあのき、キスも……達也さんと奏さんに聞かれてたし見られてたってこと!?」



「いやー。うん。良かったな!ハッピーエンド。」



「この作戦……実にひやひやした……」



「ハハハ………もう二度と遥を餌にしないからね……ごめん。」




そう言いながらも私の頭を引き寄せおでこにキスをする誠さん……




「離れてください。見られるのは嫌です。」



「えっ!見られてなかったらいいんだ……達也……おろせ。」




おろせ?そう思っていたら前から見えないように壁が出てきた。驚いていたら、誠さんの顔が近くにあって離れようとしたが……




「見えなかったらいいんでしょ?大丈夫。前からも見えないし横も、後ろからも見えないよ?」


「た、たしかに……窓にフィルムが貼ってあるけど……そ、そんな問題じゃない!!」



「……」



「ふくれてもダメ!!」





と、なぜか、甘い微笑みをしてる誠さんにからかわれていた。