今まで何度チハルと体を重ねただろうか。

重なった分だけ快感は訪れるが、心が満たされる事は無い。


きっとチハルも同じ。


寂しがりなんだ。俺達は。
だからこうやって寂しさを共有してる。
一緒に同じ事をしている事実に身をゆだねている。


結局は寂しいままなのに
必死で何かを見つけようとしてるのかもしれない。


俺の中での"セックス"はそんなちっぽけなくだらない行為。

相手が居るからする。
ただそれだけ。


相手に意味なんてないんだ。

寂しさを共有し、紛らわすための相手なんだよ。
女なんて生き物は。


「…ろくでなしだね。」


事が終わった後、俺の横で寝転ぶチハルが言った。