教室に戻ればすぐに席が見えて、そこに座り
余った時間を睡眠で誤魔化した。


だから午後の授業はいつも寝起きだから、
眠気ばかり襲ってきて授業に集中出来なくなる。


うぅ……眠い。


時計の針の音も、チョークの独特な臭いも、先生の眠くなる声も、この当たり前の動作が明日も、その次も続く。


ただ、坦々と、平凡に。


廊下越しから見える窓の外の空は、
快晴だった。


その場にポツンと、飛行機雲が心細そうに
上がっている。


…浮いてる。


心に囁けば、その飛行機雲を2つの
意味で罵った。


そしてその言葉はすべて私へと跳ね返ってきた
から、嘲笑いそうになる。



これでよかったのだろうか?
これでいいのだろうか?



ちゃんと社会的に生活は出来ているのだから、
前の私に比べれば良いに決まってるけど…


腑に落ちないのは何故だろう。


何かが足りないって思うのは、
きっと彼を忘れられないからなのかな?


このぽっかり空いた隙間をどう
収めればいいのだろう。



ああ、

つまらない───────。