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元カレ…元カノ…

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翌日。

私たちは仲良く手を繋いで出勤した。

今までと違うのは、お互いの左手に指輪がある事と、エレベーターの押すボタン。

私は今まで通り、7階の第1システム部へ。
けいちゃんは、8階の第2システム部へ。

なんだか、寂しさと不安が込み上げてくる。

私がぎゅっとけいちゃんの手を握ると、けいちゃんも握り返してくれる。

7階。

「遥なら大丈夫!
行ってこい!」

そう言って、けいちゃんは背中を押してくれた。

「けいちゃんもがんばって!」

私は振り返って精一杯の笑顔を見せた。

新しい部署で、知らない人に囲まれて、けいちゃんの方が不安なはずなのに、けいちゃんは笑って送り出してくれたんだ。

私も、がんばらなきゃ!


「おはようございます!」

私はいつも通りの元気な挨拶をしてから、更衣室に向かった。