昼になると、私はいつも通り、同期の女子と会議室にこもって食べよう思っていたが、けいちゃんに引きずられて、社員食堂に来てしまった。

「けいちゃん、横暴だよ。
私にだって、付き合いがあるんだよ。」

「ごめん、ごめん。
今日だけでいいから、付き合って。」

「何でよ。」

「マーキング?」

「は?」

「みんなこっち見てるの分かるか?」

「そんなの朝から知ってるよ。」

「これで、遥に告ってくる奴、いなくなる
だろ?」

と愉快そうに笑う。

「ふぅ………
けいちゃん?
こんな事しなくても、私はそんなにモテない
し、もし誰かに告白されるような事が
あっても、ちゃんと断るよ?」

「遥の事は信用してるよ。
でも、俺は、男という生き物を信用しちゃ
いけないと思うんだ。
万が一の事態に合わないとも限らないだろ?」

意外にけいちゃん、心配性なんだな…。
しょうがない。
今日は、いう事聞いておいてあげよう。