「あのさ、遥(はるか)、いつ電話しても 出ないじゃん。」 「仕事中は無理だよ。」 「晩ご飯、誘っても、いつも断るし。」 「終電まで残業だもん。無理だよ。」 「休みの日もデートできないし。」 「休日出勤もあるし、毎日、2時に寝て6時に 起きてるんだよ。体力限界なんだから、 休ませてよ。」 「遥、俺と仕事、どっちが大事なの?」 「………」 「もう、無理だよ。俺たち、別れよ。」 「……… 分かった。」 私はドアを開けて車を降りた。 自宅まで暗闇を歩く。 涙が溢れてきた。