「昨日、振られちゃった…。」

それだけ言うのが、精一杯だった。

「そっか。
そんな状態でよく仕事来たね。
偉いね。」

由貴が背中をさすってくれる。

「はるちゃん、朝礼サボっていいから、ここで
休んでて。
由貴ちゃんもついててあげていいからね。」

優しい声を掛けて、みんなは朝礼に出て行く。

私と由貴だけが更衣室に残された。

「振られたって、大野くんに?」

由貴が聞いた。

私は黙って頷いた。