君が好きと言ってくれるなら、なんだっていい

「俺の忠告は意味なしかー」



はぁっと息をはく。



「忠告?」


「いや、このまんまだと愛莉ちゃんのこと誰かがかっさらってくよって言ったんだよ。今日」


「え?」


「俺とはなんもないとは言っといたよ。で、そしたら顔が変わったからなんか変わるかなーとは思ったんだけどな」



かわるわけなんてない。
だって、浩ちゃんはあたしのこと好きなんかじゃないんだから。

そりゃ、そうだ。
男の子に免疫のないあたしと、モテモテな浩ちゃん。
あたしが浩ちゃんのことを好きになるのなんて当たり前な気がする。



「まぁ、もう少し足掻いてみるかな」


「え?」


「愛莉ちゃんは、待ってなよ」



ポンっとあたしの頭を撫でてから、自分の家へと続く曲がり角を曲がっていった。



「待ってなって言われてもなぁ……」



なにをどうすればいいとうのだろうか。
入学してから既に半年。