「あれぇ?無いなぁ…」 カバンの中も、制服のポケットもどこを探しても見当たらない。 「花どうしたの?」 心配そうに真奈美が私に声を掛ける。 「何か無くしたの?」 「そう…みたい。生徒手帳…」 「生徒手帳?なら落としてたとしても誰かが届けてくれるでしょ?名前書いてあるし!」 真奈美はそう軽く答えた。 まぁそうなんだけど… あれは私にとって大事なものなのに…。 …あれは確か1年ほど前。