浅瀬晴美。
あんにゃろう………、笑うとすっげえ可愛かった。
くそ。なんだってゆうんだ。
俺はなにを震えてるんだ!
なんでただメールの送信ボタンを押すだけで、一時間もずぅーっと悩み続けているんだ!
何回アドレス欄を見た?
何回メールを書き直した?
何回ケータイ置いた?
そして何回また持ち直した?
そんな気でいたわけじゃなかったのに!
本当に……。
ああ、本当のことをいってしまおう……。
俺はあわよくば、志田と近江の仲がぶっ壊れればいいと思っていたんだ。
だから、妹だなんて与太話を完璧にツルツルテンのスッポンポンに明かしてやろうと思って、そう思って彼女と直接話すことにしたのだ。
ところがフタを開けりゃあこれが、ほんとのほんとにウソは無し。
その上、近江が志田に完全に惚れ込んでるのを見せつけられて、それに見とれる反面、なんだかわからなくなって、そんで主旨はなんだったか思い起こしてみれば、「俺が志田に彼女を紹介してもらう」というものだったと気付かされてしまったわけで。
テンパッた俺は、あんなふうに先走った言い方してしまって、あれじゃあまるで……。
いや、その通りだ。結果的になにも間違っちゃいない。



