まったくふざけんじゃねえよ。 どいつもこいつも。 俺は二段ベッドの下段に寝転がりながら、どうにもやるせない気持ちでいっぱいで、落ち着かなかった。 枕をめくる。 そこには一冊の本。 なんとかゴードンとかって作家の、『冬の街』とかいう、見たことも聞いたこともない本だった。 俺はそれを持ち上げると、足下の壁に向かって思いっきり投げつけた。