* ――といって、まさか本当に放課後になっても来ないとはね。 もしかして忘れてるんだろうか。 ハァ……。 やっぱ俺なんて、彼女ん中じゃその程度の存在なんだろうなぁ。 しょうがないので俺は、本を持ってB組へ向かう。 「浅瀬?いないし、もう帰ったんじゃない」 B組で手近な男をつかまえて訊いてみると、まさかのご帰宅。 おいおい。 まさかの完全忘却の俺。 なんて情けなし。 なすすべなくぽつんと佇むバカ。 (……そりゃないぜ) 再びしょうがないので、俺は帰宅部らしく家に帰ることにする。