「秤にかけてんじゃねーよ!俺と組むんなら、他なんか気にしてんじゃねえ!このボケ!」
ボケてんのはおまえじゃないか、と思ったよ。
俺はなぜか、ケンカを始めたふたりを止める役を受け、香田は教師に指導室へと連れて行かれたのだった。
俺はこの時に悟ったのだ。
香田はバカだ、と。
これほどのバカはそういないと思っていた。
そりゃ、もっとイカれた奴は他にもいた。
暴れて授業をたびたび台無しにする乾という変人や、
遠足でお経を読み始める滝田って奴。
突然前ぶれなくキレる千葉。
しかし、ソイツらはいずれもランクからぶれてはいなかったように思った。



