席に着こうと黒板の目の前から離れようとした時、ふと、隣に書かれた、窓際一番後ろの席が目に止まった。



(緒方…七瀬?)



苗字も名前も両方とも苗字に見える、中性的な名前に少し首を捻る。

きっと女の子だよね…?と期待して、どんな子なのかなと想像する。



(仲良くなれたら…いいなあ…)



期待に少し緩む頬を抑えながら席に着いた。