私の不安をあなたが一番知っている

そして次の日、結果が発表された。


書記と会計は普通クラスの二年生だった。
副会長は後日決めるという。間を置いて、生徒会長が発表される。



生徒会長になったのは俺だった。


拍手を浴びながら壇上に立ち、感謝の言葉とこれからのことを述べる。
しかしそんなことはこれっぽっちも頭にない。
成績一位の篤彦にも、人気者のハクにも負けない。


俺には望みがわかる力がある。きっと最高の生徒会長になるだろう。
これからのことを考えながら体育館の窓を見ると、差し込む朝日が眩しくて目を細めた。


あんらは発表が終わると駆けつけて、おめでとうと言ってくれた。
で、話って?と聞かれ、人目も憚らずに伝えた。


お前のことが好きだ。俺と付き合ってくれ。


あんらは可愛らしい目を丸くしてから、顔を真っ赤にした。
そして顔を隠すように俺の胸に飛び込んできた。


ゆっくりと顔を離してから、小さな声で言った「はい」を聞き逃さなかった。
目標を達成し、大好きだったあんらは今俺を見ている。学校生活は順風満帆だと確信していた。