そしたら友達が僕を呼んでるみたいで、彼女に言われて振り返ると、本当に手を振って呼んでた。

なんかこっちのドキドキの原因を作ってる彼女が、あまりにも普通に話してるもんだから、何だか意地悪してみたくなったんだ。

だから去り際に透けてる事を伝えると、耳まで真っ赤にして慌ててパーカーで隠してる姿がとっても可愛いくて、照れくささを誤魔化す為に笑いながらその場を去ったんだ。

その後の彼女が俺の事をどう思ったのか、少し気になったけど友達が誰かと突っ込んで聞いてくるもんだから、誤魔化すのに必死だった。

その夜ソファに寝転んで、海で会った彼女の事を考えていた。

下北でお店をしてるって言ってたな。

見た目若そうな感じなのに、お店をしてるって事は、それなりに大人って事だよな？

年上なんだろうか？

年上であの可愛さだったら、反則だよな？

昼間の彼女の反応があまりにも可愛くて、思い出すだけで自然と顔が緩んでしまう僕は彼女に恋をしちゃったんだろうか……。