「大樹。」 あのじいさんが呟く。 「…!?なんで俺の名前…?」 名乗った覚えなどないのにじいさんは俺の名前を呟いた。 「やはり…。お主は覚えておったか…。」 じいさんは訳のわからないことを言っている。 「じゃあ奈都のことも覚えておるか?」 えッ!? 奈都のこと、知ってるのか? 「あぁ。おじいさん、彼奴の居場所知ってるんですか?」 藁にもすがる思いでじいさんに訊ねる。 .