いつもと同じ朝、いつも通ってる道、いつも同じ角で待ち合わせする友達、いつも同じ時間の電車に乗って、いつも同じ駅で乗ってくるあいつと、他愛のないことを話す、そんな毎日が続けばいいと思ってた。

でも、そんなこと無理だって言うのも、分かってる。


卒業。


いつかは来る物だって分かってる。分かってるけど来ないでほしい。

今日で最後か。

結局、あいつには何もいえないまま3年が過ぎた。

入学式で初めて見たとき一瞬で僕の中の何か変わった。

全部、全部そう。
全部、あいつのおかげだ。

こんなに、高校生活が楽しかったのも。
こんなに、卒業するのが、悲しいのも。


あいつが最後についた嘘。

また会える。

そんな分けない。
会えるわけがない。
だってもう、ほら。卒業だぜ?