トシノサ恋 ~永久に…君に~

「…え、これでいい?」

私が少し口を開けると…

ガサッ

「…んっっ」

え、何か口の中に入った?

ポップコーン…。

「…アハハッ…うまい?」

「…ちょっ、急に…何してるのよっっ…」

私は、笑いながら自然と

新井くんの肩を軽く叩いていた。

「…もう…バカッ…。」

「ハハ…やっぱ紗和、可愛いっ…。」

ポンポン…

新井くんがそう言って前を向く。

可愛い…

そして今、頭を撫でられた…よね?

「……っっ…」

何て返せばいいのかわからなくなる。

頭を撫でるなんて、反則…だよ。

もう、こんなの…デートじゃん。

完全なデート。

言葉がでてこない…。

そんな私の様子をフッと笑って

彼は、私に一言いった。

「…始まるよ。」

「…う、うん…だね。」

私は固まった体をむりやり前に向けた。

…何なの?さっきから…

ドキドキが、止まらない…。

止めようとしているのに、全然ダメ…。

彼の顔をそっと盗み見する。

でも、すぐにそれは見つかってしまい

彼の瞳が私を見る。

私を優しい瞳で見ている彼と

目が合ってしまう。

私は、前を向いて映画だけに

集中しようとした。

とても集中出来ないと思ったけど

その映画は、ことのほか面白くて

終始…笑いながら観ていた。

映画で笑ったなんて久々…

隣で新井くんもたくさん笑っていて

それを見て私もまた笑ってしまった。

誰かと映画を観るのがこんなに楽しいなんて

今まで知らなかった。

色々考えちゃうけど

それでも今日…

新井くんと一緒に映画を観れて

本当に良かった…。

それに…彼とはこれが最後…。

最後…だから。