「はぁ…はぁ…っ。よかったぁ…

間に合った…あの、これ…袋の中に

のど飴入ってたから…。

…新井くんのでしょっ?

あと、お金…払うよ。

いくらだったかな?

はぁ…はぁっ。」

息が切れているから、話すと余計

息が切れ、苦しくなっていく。

私が新井くんの顔を

見上げようとした時…

新井くんは、なぜか公園の中に入って

私は、置き去りになっていた。

「…え、新井くん?ちょっ…と…」

急にどこに行っちゃったのかな……。

私がゼエゼエ…しながら

その場に立ちすくんでいると

「……はい、これ。」

新井くんは、私に飲み物を差し出した。

「……えっ。」

「何か…苦しそうだから。」

「あ、ありがとう……。」

新井くん…飲み物買ってきてくれたんだ。

ゴク、ゴク、ゴク……

「はぁ~生き返る……っっ!」

本当に喉がカラカラでヤバかった…。

あれだけ走っただけでこんなに

息が切れるなんてもう…年かなぁ…。

「ぷっ、アハハ……っっ!」

落ち込んだ私の頭の上から笑い声がした。

私が顔を上げると新井くんが

私を見て、お腹を抱えて笑っていた。

「……はい?」

何で、大爆笑?

…新井くんってこんなキャラだったの?

私がその笑い声に呆気にとられていると

彼は、私を見て笑いながら

「……やっぱ、先生…面白すぎ…。」

「……面白い?私が?」

「うん、何か…

先生って感じがしないし。」

……えっっ!

「……へぇ…え、そうかなぁ。」

今の、地味に傷つくんだけど。

「話し方とか…行動とか…

普通にカワイイし…。」

「えっ…。」

今、カワイイって言った?

「いや、その……何て言うか…

俺みたいなヤツ、先生は…

嫌かもしれないけど…。」

新井くんは、急にあたふたし出して

顔が真っ赤になっていく…。

「……………え………?」

新井くん?

「……俺…先生が好きですっっ…。」

彼の真剣な瞳が私を突き刺す。

よく見ると新井くんは顔だけでなく

首まで真っ赤になっていた。

「へ……す、好きっ?私を?」

「はい…。」

ええええっっっっ!!!

私……今、告白されたって事?

嘘でしょっっ?!