「……うん。」

「ちゃんと…木端微塵に…

するんじゃなかったの?

やっぱり…できなかった…?

確かに、彼…かなりのイケメンだし…

あんな風に情熱的に好きだなんて

言われたら…舞い上がるのも

分からなくもない。

けど、紗和には澤山先輩がいるんだよ?

あんなに、素敵な人…いるんだよ?」

「…日向子…あ、あのね…」

「実はね…

今日、澤山先輩から連絡あって

会ったんだ…。」

「……え?」

「…紗和とケンカになった後…

急にいなくなって帰ってこないから…

捜してほしいって…。

だから、今まで捜してたんだよ?

…全然、携帯繋がらないし……

本当に心配してたのに…

ずっと、あの子といたんだ?

何が、どうしたら…こうなるのよ?

紗和……一体どうしちゃったのよ…?」

いつの間にか日向子の声が

涙声になっている。