トシノサ恋 ~永久に…君に~

立ちか上がった彼は、勝平の顔を見据えた。

そしてすごく低い声で呟くように…

でもハッキリと言った。

「……めんどくせえヤツ…

俺に気安く触ってるんじゃねーよっ…

お前みたいなクズの声なんか

聞こえねーんだよっっ…」

新井くんはそう言うと…

バシッ…バシ…バシッ…バシッッ…っっ!!

ほんの…一瞬だった…

彼は、勝平の腹部にすごい速さで

連続で殴り付けた。

「きゃっっ…」

気がつくと、勝平が床に倒れこんでいた。

「……勝平?」

私が呼びかけても返事をしない。

「……勝平っっ!」

嘘…どうしようっっ…

救急車……呼ばないと…っっ!

そうだっ、カバン……外……。

急いで玄関のドアを

開けようとすると新井くんが

私の腕を掴む。

「……ちょっ…新井くん…」

私が彼の顔を見上げると

フワッ…

彼は私を抱き上げながら部屋の中に入り

リビングのソファの上に下ろした。

「……新井くん???」

今…私の事…お姫さま抱っこした…?

いや、そんなのどうでもいいっっ!

何が起きているのか理解できずに

頭がパニックになっている。

「とにかく…救急車…呼ばないと…っ。」

やっとの事で言葉を絞り出す。

彼の腕を必死に掴んでいる私に対して

新井くんは、落ち着いた顔で見ていた。

「……カバンの中身…

外で散乱してたから、待ってて…

俺が、持ってくるから…。」

そう言って彼は外に出ると、戻ってきて

私のカバンをそっと膝の上においた。

急いでスマホを捜し出して手に取る。

「…えっと…っ…119…。」