「…正直に答えろ…

アイツと寝たのか?」

「………何で…そんな事してない。」

「嘘つくなっっっっ!」

バンッッッ!

勝平がカバンを床に叩きつける。

「……嘘じゃない…。」

「じゃあ、さっきのは何だよ?

手を繋いでたろ?

肩を寄せて歩いてただろ?」

「…やめて」

「やめて?」

バサバサ…ッッッ!!

今度は私のバックの中身を

床にひっくり返した。

「これ、何だよ?」

「……え」

「この服、やっぱり男物だろっ?!

この前…お前…着てたよな?

この前も会ってたんだろっ!!

雨の中……いちゃついてたんだろ?

クリーニングして今日…

アイツに渡そうとしたんだろ?」

そう言って勝平は

新井くんのジャケットを

グシャグシャに丸めて投げ捨てた。

「……勝平…違う…そんな事してない。」

「嘘つくなって言ってるだろっ!」

「………違うの…」

「……紗和…アイツが好きなのか。」

「……違う…好きじゃない。」

「……なら、もう仕事行くな…

明日、辞めてこい…いいな……?」

「辞めるって…明日?

そんなの無理……。」