【元姫の決心】


ソファに座っている私。
その隣に腰をかけた透哉。

何を話していいのかが分からず、私は口を閉じたまま。

でも、この沈黙がむず痒くて 何か喋ろうと口を開く。

「「あのさ。」」

透哉とハモった。

"何⁇先に話して⁇" と透哉に譲った。

「酷いこと、たくさん言ったな。」

「うん。」

ちゃんと自覚してくれただけでいいよ。

今までだったら、そんなこと直ぐに忘 れてしまうような人だったんだから。