【元姫の決心】


私は仁亜の側に行って、

「うん、いる。」

と返事をした。

『ごめんな⁇』

私はハッとして、穏やかな気持ちになった。

「うん、早く帰って来て。」

『あぁ。』

今まで、どんな喧嘩をしたとしても どれだけ透哉に非があったとしても 謝ってくれたことなんて無かったのに。

珍しい。

ちゃんと 分かってくれた、ってことだよね。