「ほとんど初めまして、だよね?」 私は頷く。 「琴野麗夜 って言います、宜しくね 美嘉ちゃん。」 麗夜君は私が透哉と出逢った頃には既に 獅龍と少し距離を置いていたから あまり面識がない。 別に獅龍が嫌いになった訳じゃないらしい。 けれど、何かの理由があって 獅龍とは距離を置く結果になったんだ、って聞いた。 「うん、宜しく。」 沈黙。 私、あんまり人と会話が続けられないんだよね。 話題を考えたりするのが苦手で……特に 麗夜君なんて ほぼ初対面だから 何を話していいのか 全く分からない。