【元姫の決心】


四限終了のチャイムが鳴り、3分くらい。

ノックもなしに 校長室の扉は開いた。

「もう……蓮君、俺のこと召使いだと思ってるでしょ……」

文句を言いながら現れたのは、麗夜君。

「え、蓮君 女子生徒をこんな部屋に連れ込んで何してんの、見つかったらヤバいんじゃないの……?」

手元にあった本で 麗夜君の頭をバシンーと叩いた先生。

「バーカ、ヤラシイ気持ちがあったら こんなところに麗夜なんか呼ばねーよ。」

確かにそうだ、けど もうちょっとマトモな反論だってあったはずだ。

麗夜君は私の向かい側に座った。

「んじゃ、俺 飯食ってくるわ。」

そう言って 先生は出て行った。

気を利かせてくれたのかな、なんだか 申し訳ないな。